獣医師みやも&ブリ太郎のすったもんだ日記

愛猫ブリ太郎と、動物病院の日常やどうでもいい日々を綴ります。

動物病院

皆様新年あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします。

さて、本日は元旦。わたくしみやもも例外なく実家に帰省しております。
(といっても今のアパートから20分ほどの場所ですが…)
私は割と頻繁に実家に行きますが、いつもは遊びにいっても日帰り。ブリはお留守番です。
しかし今回はそうもいかず…やむなくブリも連れて実家に帰っております。

いまいち気乗りしない理由は年末年始の特性にあります。
それは
小さな子供たちがたくさん来る
ということ…

私自身、甥っ子や姪っ子に会えるのはとてもうれしいしにぎやかで楽しいのですが、そこは問題ではありません。
問題はそう、ブリ太郎

一般的に猫と小さな子供は相性があまりよろしくありません。
小さな子とテンションが同じ子猫ならともかく、落ち着いた成猫は環境の変化や構われすぎるのを嫌がります。
彼らはあくまでマイペース。自分が遊びたい時に遊ぶ、寝たい時に寝る生き物なのです。

それでもお構いなしなのが同じくマイペースの子供たち。
実家には真っ黒な中型犬(ヒメ:人間大好き14歳)もいるのですが、きっと自分たちと同じくらいの大きさの犬はちょっと怖いのでしょう。やはり小さなブリ太郎が断然人気があります。
特に大人しくて怒ることのないブリは子供たちの恰好の遊び相手。みんな抱っこしたい触りたいと取り合いになってしまうのです…(私も注意はしますが)
やはり小さな子ほど力加減を知らないので、強く抱っこしたりしてしまいますよね。
そして逃げるブリ、おいかける子供たち、逃げるブリ、おいかける子ど……

さてそんないつもと違う環境に置かれたナイーブな猫たち。どうなってしまうでしょうか?
皆さんご察しの通り、やはり体調を崩します…

動物病院では、とある時期に患者さんが増えます。
ひとつは季節の変わり目。ふたつめはお盆やお正月などのイベントの後
この2つの出来事、動物達が体調を崩す共通の原因があります。
そう『ストレス』ですね。

皆さんが思っているより、動物たちにとってストレスは身体に影響を及ぼします。
例えば豚さん
彼らは姿に似合わずとっても繊細。実はストレスに弱い動物No.1なのです。
彼らはキレイ好きで暑いのも寒いのも嫌い!さらには車酔いまでするので、輸送をすれば熱を出して肉質が落ちてしまいます…。(いわゆる『ムレ肉』)
そのため畜産農家さん達は飼育環境や輸送時間にとっっっても気を遣うのです。

あなたが飼っているワンコ、最近やたら手先を舐めたり尻尾を追いかけてぐるぐる回ったりしていませんか?ニャンコであれば、皮膚は荒れてもないのにお腹やお尻を何度もグルーミングしていませんか?
突然吐いたり、下痢をしたりした時も要注意!実はそれ、全部ストレスが原因なんです
ストレスが原因で起こる症状で多いものは
①消化器症状
②皮膚症状

です。

①消化器症状
これは急激なストレスがかかった時に出ることが多い印象です。
それこそ『お盆でたくさんのお客さんが家に来た』とか『トリミングに出した』などですね。
軽いものなら少し便が緩くなったり数回吐いたり…といったものですが、重症化すると食欲がなくなってしまったり便や嘔吐物に血が混じることもあります。
だいたいはその原因が無くなれば自然と良くなりますが、稀に慢性化してしまうことがあり、油断は出来ません。
特に犬や猫は私たちと違って肉食動物ですから胃酸が強め。そのため吐くことを繰り返せば胃炎・食道炎を起こしやすいのです。
吐いたり下痢をしたりが続いてしまっている時は早めに病院へ連れていきましょう。

②皮膚症状
これはどちらかというと慢性的なストレスが原因になっていることが多いです。
例えば『最近赤ちゃんが生まれた』『仕事が変わって留守が多くなった』などですね。

犬であれば、傷もないのに前足の指の間を舐めで皮膚を壊す(指間皮膚炎)。猫であればお腹やお尻の毛を何度も何度もグルーミングする(過剰グルーミング、舐性皮膚炎)という症状が見られます。
飼い主様は『最近指をよく舐めてるなーと思ったら真っ赤になってて…』『気づいたらうちの猫のお腹の毛がツルツルになってて…』と言って来られることが多いですね。特に猫は気づかれにくいかも
実際猫達の場合はもともとの性格か原因となっていることも多いので、なかなか治療は難しいです。

意外なエピソードでは、私が診ていた柴犬ちゃんの皮膚炎。
この子、最近前足後ろ足をひっきりなしに舐めるという症状で来られました。もともと柴犬は皮膚病が多い犬種。色々な皮膚病を疑いました。しかしアレルギーやアトピー、膿皮症、寄生虫など、色々な検査をしても特に引っかからず、治療にもあまり反応を見せず。
どうしたものか…と頭を悩ませていたら、ある日急に症状がピタッと治まりました。
原因はなんと
『隣の家の工事』
家の外に小屋を構えていたこの柴犬くんは、長い期間出入りする得体の知れない巨大な機械や大きな音に日々怯えており、自分の指先を舐めることで気を紛らわしていたのでした…(泣
柴犬は犬の中でもトップクラスにナイーブ!!早く気づいてあげられなくてごめんね。工事はどうしようもないけど

実は動物病院でも同様のことが起こります。
やむを得ず入院やホテル預かりになってしまうワンコやニャンコ達。長期になればなるほどストレスを感じ、吐いたり下痢をしたり、足先を舐めてしまうことが多くなります。


そんなデリケートな動物達。
特に彼らは言葉が通じないぶん何が何だか分からずストレスを感じてしまうことが多いです。
でも原因となるのはイベントごとやホテルや入院などやむをえないことばかり。
全部を取り除くのは実際不可能でしょう。
でも、例えばお外で花火や工事をしている時はお家の中に入れてあげたり、お客さんがたくさん来ている時は静かな逃げ場を作ってあげたり…
少しだけでも出来ることはあります。
そうしてちょっとの気遣いとケアをしてあげて、動物達と上手に付き合っていけたらいいですね。


でも調子悪くなっちゃったら早めに病院に連れてきてください
それではみなさんよいお正月を~
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実家の14歳の雑種犬 ヒメ(超性格いい)
『アタシならいっぱい遊んであげるんだけどねえ〜』 

こんにちは!
ブログ始めて3日ながら、今年も残り2日となりました

今日はうちの病院は午前中で終了し、午後は全員で大掃除でした
明日からはお正月休みに入るので基本的に病院は午前中だけ、獣医も1人で対応します。
そこで出てくるのが、

『この症状で今すぐ連れて行っていくべきか問題』

です。
年末年始は皆様忙しいですし、正直ペット達に構っていられる時間は少ないと思います。
そんな時に愛犬、愛猫がちょっと食欲がない、元気がない…
連れて行くべきか、でもこんなことで連れて行っていいのか…とても迷ってしまうと思います。
実際判断がとても難しいところですよね。(お正月は特別料金で高いし…もにょもにょ)

ただ、困ってしまっている時にはまずお電話ください。
どうしたらいいかお電話だけで対応できることもあります。もちろん、動物達を直接見ることができないので、結局連れてきていただくことなるかもしれないです。それでも急に連れて来られるより絶対いい。
逆にお電話なしで緊急で来られてしまうと、お待たせしてしまうばかりか最悪対応できない場合もあるのです。それでは辛い時間が長くなるだけですよね…
『大変先生うちの子がー!!
って連れて来られる飼い主様、実はたくさんいます。
もちろん私たちもすぐに診てあげたいし、苦しさから解放してあげたいです。でももしかしたら、今同じ時間に別な緊急疾患子対応をしているかもしれない。入院室が満員でお預かりできないかもしれない。処置に必要な準備が整っていないかもしれない。

すぐに連れて行きたいお気持ちはとっっってもよく分かります。でもお家を飛び出す前にまずは深呼吸。連れて行く予定の病院へお電話を一本入れてください。それだけでこちらの準備も全然違ってくるのです。

大切な家族の様子がいつもと違うならば、心配になるのは当たり前です。
特に言葉が話せない動物達、体私たちよりずっと小さい子達なのですから。

私が尊敬するお医者様(人のお医者さんですが)の言葉で
『緊急かどうかは、医者が決めるものではない。患者が緊急と言えば緊急なのである。』 
というものがあります。
もちろん病院も獣医数も限られていますから、全ての患者様を対応するのは難しいかもしれません。
それでも私達に出来ることを精一杯頑張るしかない思うのです。
そして飼い主様の不安な気持ちが少しでも和らいでくれればいいなと思います。。。

昨日の自己紹介とは全く異なる内容になってしまいました
ただ、この時期になると毎回思うことなのです
 
 でも1番は何事もなく元気にお正月を迎えられることですからね!
皆さま温かくしてお過ごしくださいね〜 

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