獣医師みやも&ブリ太郎のすったもんだ日記

愛猫ブリ太郎と、動物病院の日常やどうでもいい日々を綴ります。

2019年01月

ふぁぁぁあああ~~~~~
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ぶさいくだなー…

猫のあくびは途中で鼻の下が伸びてゴリラみたいな顔になるポイントが好きです。


猫のあくびって眠い時だけに出るものじゃないんですって。
イライラしている時(寝てるのを邪魔したり)とか、気持ち悪い時にも出ることもあります。
特に下を向きながらとか、涙・涎を流しながらするあくびは要注意。

意外な病気が隠れてることもあるんです
写真のブリのように、足をのびーんとしながらするようなあくびなら問題なし。
この人はただ眠いだけです。


しょーもない内容ですみません…笑

こんばんは!


今日の手術は、2kgのトイプードルの骨折の整復でした…

トイプードルってかわいいですよね。チワワもポメラニアンもとっても人気です。
最近は特に、小さな犬種が人気の傾向にありますね。

小さなワンコが人気な理由はよくわかります。仕草もなんかころころよちよちしてて可愛らしいですもんね。
でも、彼らには大きな欠点があるんです…。


そのひとつは
めちゃくちゃ骨折しやすい
こと

犬の骨折で最も多いのは前肢です。
身体の構造上、犬たちは体重の7割を前肢で支えているのでどうしても負担がかかりやすくなってしまうのです。
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犬の前肢は、基本的には人と同じ構造です。
この中で最も骨折を起こしやすい部位というのが、
橈骨・尺骨
人でいうと手首から肘までの骨です。

小さな犬たちの問題は、とにかく骨が細いこと…
今日手術をした2kgのトイプーちゃんの骨(橈骨)はなんと4㎜です。
割り箸よりも細い骨で、あの子たちは走ったり飛び跳ねたりしてるんですよね。すごい…

もちろん生き物の骨って優秀なので、そう簡単には折れません。
よくしなって衝撃を吸収するので、場合によっては鉄よりも丈夫なんです。

でもそれにも限界があります。
高いところから落ちてしまったり、うっかり踏んでしまったり…
思いがけなく大きな負担が一点にかかると、丈夫な骨もポッキリと折れてしまいます。
細い骨の方が折れやすいのは言うまでもないですよね。
なので私たちも、小さな子達を病院で保定する時はとっても気を使います

狭い日本では飼いやすい小型犬が人気なのは当たり前。
私もシーズー犬をこよなく愛しております。
ただ、極端に小さな子はいかがなものか…
小さければ小さいほど採血も留置も難しくなりますしね。


『もっと大きくてしっかりした子達が増えてほしいなー…』
と心の奥底では思っております。


今日病院に来たかわいいにゃんこ(笑

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あー…残念。
上も開いちゃうタイプのキャリーバッグでした。

どうしても出たくなかったのにね


最近はキャリーバッグって色んな種類がありますよね。
前扉式のものやフタが外せるタイプ、リュックサックタイプの可愛いものまであります。


病院に連れて行く時におススメなのは、やはり上が大きく開くタイプのもの!
イラストほど開かなくても大丈夫ですが(笑
上が開いてくれると猫ちゃんたちをとても出しやすいです。


逆にあまり勧められないのは…
前(扉)しか開かないタイプのもの

猫達を運ぶためのキャリーバッグで最も大切なのは
『入れやすく出しやすい物』
だと個人的に思っています。

診察室での猫の診察で私たちが最初にする仕事は 猫をキャリーバッグから出すこと です。
実はこれがひと苦労。
基本的に猫達は診察室で出される時は全力で抵抗します。
(たまーーーに自分から出てきてくれる子もいますが)
慣れている子ならともかく、慣れていない子や警戒心MAXの子は爪を立てて踏ん張って必死です。

まあ猫達からしたら、何をされるかも分からない上にだいたい嫌なことが起こる場所に出されるんですから当然ですよね。

そんな子で入り口が小さく一つしかないタイプのものだとまあ大変です。
入り口から手を入れて体をつかんで引っ張って…
猫が最も嫌がることをしなくてはいけなくなってしまいます。
(今日は鳥カゴに猫を入れてきた飼い主さんもいましたが)


『あら~、来る時は入れるの大変だったのに帰りは自分から入るのね~』
ほとんどの猫飼い主さんが言うセリフですね(笑
猫達は出すのも大変ですが、家でバッグに入れるのも一苦労の子が多いです。

彼らはとても勘がいいので、いつもと違う様子をいち早く嗅ぎ分けます。
中には出かける準備をする頃にはこっそりと姿を消す子も…(笑

入り口が小さなキャリーバッグだと、中に入れるのにもとっても時間がかかってしまいます。
これではお互い大変なことばかりですもんね。


できれば、デザインが可愛くなくても大きく開いてくれるバッグを選んでほしいです。

もし、入り口が小さなバッグしか持ってなかったり、そもそもバッグを持っていない場合は
洗濯ネット に入れてきてください。
洗濯ネットは実は動物病院の必需品!
見た目はかわいそうに見えるかもしれませんが、案外猫達は落ち着きます。
そして私たちもとても扱いやすくなります。


また、猫を小型犬のように抱っこして連れてくるのは絶対にやめてください
猫は犬と違ってとっても身体が柔らかく、人の腕なんてその気になれば簡単にすり抜けることができます。
病院に来ることは動物たちにとっては非常事態。
特にデリケートな猫たちは思いもよらない行動をすることがあります。

待合室の大きな犬や吠える声に驚いて腕から抜け出し、ちょうど開いていたドアから外に飛び出して…
想像したくもないですよね。
でもこれ、実際にあった事故なんです。

動物達を病院で扱う際は、お互いに念には念を入れましょう


ちなみにブリが使っているキャリーバッグはこのタイプです。
イラストの子と同じタイプのものですね
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あとはなんだかんだこのタイプが一番シンプルで楽です




こんばんは!
今日も今日とて寒いですね…
私はこたつに入ってすべらない話見ながら書いております。

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今日のテーマはとある腫瘍の話。
実は今日の手術はこれの切除でした。その名も『肥満細胞腫』

突然ですが、みなさん肥満細胞腫ってご存知ですか?
最近は有名になってきて、ご存知の方も増えてきましたよね。
でも
『〇〇ちゃんのこのできもの、肥満細胞腫ですね。』
と言うと
『あら肥満?おデブちゃんに多いのかしら。うちの子太ってるからね~』
と笑いながら言っている飼い主さんも少なくありません。

うーん。名前があまりよろしくないかもしれないですね。

肥満細胞腫は肥満・脂肪とは全く関係ありません
そして可愛い名前に反して、この腫瘍はほとんどが悪性(ガン)です。


肥満細胞が活躍する場面で有名なのは『アレルギー』でしょうか。
肥満細胞は健康な体でも存在していて、普段は主に免疫反応炎症反応に関与しています。
例えば花粉症の方が花粉にまみれたりすると、この細胞が張り切りはじめて色んな物質を放出し始めます。
色んな物質の中でも代表的なのが『ヒスタミン』
これがたくさん放出されると、血管の拡張や過敏性反応がおこります。
私たちの身体では目がかゆくなったり鼻水がどばどば出たりしてしまうのはこれのせいですね。

肥満細胞はどんな動物でも持ってるものですから、太ってる太ってないは関係ないのです。
(アレルギー体質だとできやすいということもないですよ~)


この肥満細胞が異常に増殖してしまって(腫瘍性増殖)できたモノが『肥満細胞腫』
実は犬の皮膚腫瘍の20%と最も発生の多い厄介者です。

また、厄介な理由はこの腫瘍の特徴にあります

①とにかく根っこが深い
②イボそっくりに擬態する
③若い子でも発生する


主にこの3つ!

①とにかく根っこが深い

全ての腫瘍には根っこがあります。(根っこというと語弊がありますが、腫瘍細胞が波及している範囲と考えてください)
その根っこが、肥満細胞腫はダントツに深い(広い)んですね~

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腫瘍を取る時は、根っこを取り残してはいけません。
特に悪性腫瘍は細胞の増殖が活発ですから、取り残せばすぐに再発してしまいます。

この根っこが深いということは、広く大きく取らなければならない。
つまり取るのがとっても大変なんですね

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小さなできものでも侮るなかれ、取り除くには何倍もの大きさで切除しなきゃいけない場合もあるのです。

②イボそっくりに擬態する

『偉大なる詐欺師』
肥満細胞腫のカッコいい通り名です(笑

肥満細胞腫にはいろんな見た目があります。
表面がただれていたり、いかにも悪そうな見た目のモノから、よくあるイボそっくりのモノまで本当に様々です。

厄介なのはイボそっくりのもの。
見た目が派手なものなら飼い主さんも心配するんですが、イボそっくりであれば見つけても油断してしまいますよね。
『イボかと思ったら赤く大きくなってきて~』
と言って来られる飼い主さんも多いです。


③若い子でも発生する

これは書いた意味の通り。
基本的に腫瘍は高齢で発生しやすい傾向にあります。

もちろん肥満細胞腫も同様に高齢の子での発生率の方が高いのですが、
他の腫瘍と比べて若い子での発生が多いです。


さて、②③が組み合わさると大変。
飼い主さんだけでなく、私たちも油断してしまうこともありますから。
小さなできものを見つけて
『多分イボでしょうね~』
なんて検査をしたら肥満細胞腫だった、なんてことも少なくありません。


そんな厄介な肥満細胞腫。
実は他の腫瘍と比べて検査は簡単なんです。

方法は針生検、細い針をできものに刺して、細胞を取ってくる方法です。
動物達の身体に対して最小限のダメージでできる検査方法なので、できものを見つけたら私たちはまず最初に行うようにしています。

肥満細胞ってとっても特徴的な見た目をしてるんですね。
肉眼ではイボにそっくりでも、顕微鏡で見るとすぐに分かるようになっている親切設計。
(もちろん例外あり)


肥満細胞腫の治療方法の基本は外科的切除(手術で取る方法)です。
どの腫瘍でもそうですが、できものを取るには小さければ小さいほど取り切る確率が高くなります。
①に書いた通り、肥満細胞腫は根っこが深いできものですから特にサイズが重要です。
(小さいものなら、飲み薬で治療する場合もありますよ。)

もし、飼っている子の身体にできものを見つけたら、遠慮せず見せてください。
どんな病気も早めに見つけられれば治る確率はグッと高くなります

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猫にも肥満細胞腫、ありますよ~

こんばんは!
ここ数日糞尿の話を続けていた本ブログですが、今日はついにシモの話から抜け出しまして猫のおかしな習性について書きたいと思います


最近は猫のおもちゃも色々ありますが、定番といえばやっぱり『ねこじゃらし』ですよね?

ブリもやっぱり猫じゃらしが大好き。
特にこだわりはありませんが、200円で3本くらい入ってるのが好みらしく、大喜びで遊びます(なんて安い男…)
大喜びはいいんですけど、新品渡すとものの5分で先と柄の部分を分解するんですよね。

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もう最近は諦めてそのまま…
なので部屋のあちこちにカラフルないもむしが落ちてます

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ただ困ってるのはそれじゃなくて、遊び方。

ブリはヒートアップするとそのまま自分の部屋に運んでいって…ポチャン!!

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なんと水入れに沈めてしまうのです。
(部屋きたない…)


でも実はこれ、猫の習性なんですって。
有力なのは
『野生の名残で、獲物の息の根を止めている』
という説。

確かにブリも水に浸けたあとしばらくじっと見ては、手でツンツンしていじくってます。

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そこで終われば可愛いもんなんですが、さらに困るのはそのあと。
ビショビショのそれ、そのへんに運んで落としてくんですよね…

絨毯の上に置けばそりゃ濡れるし、よくコンタクトしてない状態で素足で踏むんですがそれはもうビックリします。(ズボラなので、よくこの状態でウロウロする)

ちなみに私がいる時は見せに来ます。
いや見せなくていいし…
『息の根止めやした!』
じゃないし…

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まぁでも習性なのでこればっかりは怒るわけにもいかず。

放って置かれたブツを拾っては、絞って洗濯バサミで干すという悲しい毎日を送っています…

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