こんばんみ。

まだまだ繁忙期は続いております…
みなさんは今年もフィラリア予防薬は準備しましたか?
予防期間は6~12月までなので、まだ間に合いますよー!



突然ですが…
みなさんの愛犬・愛猫は耳を痒がっていませんか?
最近耳垢がたくさん出てはいませんか?


そう、今回は『耳ダニ』について
少し書いていこうと思います

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 耳ダニって? 

この世界には、無数のダニが生息しています。
ダニは60%の以上の湿度と、25度以上の気温酸素と餌(埃やフケ)があればどこでも繁殖できるという恐ろしい生態の持ち主。
つまりこれから梅雨に入る日本では、ダニにとって最高のシーズンとなるわけです。

さて、そんなダニたちですが、犬猫達に感染するものもやはり多数存在します。
その中でも今回は気づかれにくい『耳ダニ』について、触れていきます。

耳ダニの本名は『ミミヒゼンダニ』
動物の耳の中で耳垢を食べて繁殖しています。

ミミヒゼンダニはよく聞く『マダニ』と違って、顕微鏡でしか見られないくらい小さなダニです。
なので肉眼で見ても、虫自体を確認することはできません。

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 症状は? 

…耳の中で耳垢を食べて生活している…
聞くだけで耳がムズムズしますよね。

耳ダニの症状は
猛烈な耳の痒み(中にはあまり気にしない子もいますが…)
黒くて匂う耳垢
です。

厄介なのは、症状が耳に限局するため、身体がキレイな子は気づかれないことが案外多いということ。
ひっそりと耳に寄生し、気付いた時には大繁殖!ということもよくあります。

耳の中でガサゴソ動き回るわけですから、とにかく痒い
そのため、耳の周りに傷ができてしまう子もいます。

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 原因は?ヒトにもうつる? 

耳ダニの最も多い感染経路は、耳ダニに感染した猫からうつってしまうことです。
なので、自由にお外に行く子は注意が必要です。
お家で多頭飼いしている場合、あっという間に感染が広がってしまうこともあります。

また、母猫が耳ダニに感染しているとほぼ100%子猫にも感染していますから、外で子猫や野良猫を保護した際も要注意です。
保護した子をもともとお家にいた子と接触させる前に、必ず動物病院で診察を受けましょう。
すぐに連れて行けない場合は、しばらく隔離したほうがいいでしょう。


ちなみに…
耳ダニは人にもうつります
ちょっとぞっとしますが、実際にうつってしまった飼い主さんもいます。

ただ、人の耳では繁殖できないため、一時的な症状でおさまることが多いようです。
いずれにしろ、お互いのために早めに治療をおススメします…


 治療は? 

耳ダニの治療は基本的に
滴下型の薬剤+耳掃除
で行います。

まずは滴下薬で耳ダニを駆除。
さらに、耳に付着した耳垢を洗浄液を使いながら除去します。

耳ダニのいる場合に出る耳垢は、耳ダニの死骸と耳ダニの糞の塊なので、完全に除去するにはなかなか時間がかかります。
うちの病院では耳ダニが見つかった場合、1週間に1回耳掃除に来てもらいますが、多い子で4回、つまり1か月かかる子もいます。

耳意外にもなかなか大変な病気です…



愛犬愛猫が最近耳を痒がる、いつもと違う耳垢が出る…
このようなことが気になった場合は、なるべくすぐに病院へ!


外耳炎ということもありますが、どちらにしても悪化すると治療は大変ですから。
これからの季節、彼らはこっそりやってきますよ……



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