こんばんは!

GWに入りまして、穏やかな診察になる…と思いきや、相変わらず忙しい毎日ですよ。
前世でどういう徳を積んだら10連休なんて取れる人生を歩めるのかしら。


さてさて、先週とある手術をしました。
その子はもともと元気なワンコなんですが、前日から急激に吐き始めたとのこと。
なんと一晩で15、6回も。それになんだか黒い下痢も出ています…

これほどまでに重篤な症状を起こすなんて!
きっととんでもなく悪いヤツが原因のはず。


今回のそんな極悪犯は…
\テテーーーーーン!/
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こちら!『ヒモ』です。(今回の症例とは関係ないひもです)
一般の方が見れば
『え、こんなもの?』
と思うかもしれませんが、私たちにとって『ヒモ』はとっても厄介でイヤなやつなんです。

まあ、人間はふつうヒモなんて飲みませんからね…
イメージしにくいと思います。


さて、ヒモが厄介な理由は、消化管の中での動き方にあります。
基本的に『異物』と呼ばれるもの(モモの種、おもちゃ等)は消化管を塞いでしまうことで食べ物の通過をジャマしてしまい、嘔吐やえづきといった症状を示します。

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こんなかんじですね。


もちろん単純な異物も十分大変なんですが、
ヒモの場合はさらに特徴的な動きを見せます

ヒモがボール状になって詰まれば通常の異物と同様ですが、
ヒモの一方が消化管のどこかに引っかかってしまうと…

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消化管の蠕動によってヒモはどんどん先に進み、しかし端が引っかかってしまっているため消化管はどんどんたぐまっていってしまいます。
最終的にはギューッと締まった様なアコーディオン状になってしまうのです。


その状態が続くと…
消化管はうっ血して壊死を起こし、さらにヒモが通過した部位は擦り切れてしまいます。
消化管が擦り切れて穴が開いてしまうととっても大変。
内容物が漏れてしまえば、重篤な腹膜炎を起こしかねません。


今回の子では、このような状態でした。

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ヒモは端で結び目を作って胃で引っかかり、先端は空回腸を通過して結腸まで到達していました。
しかも空回腸は固く締まり、数カ所に穴が開いている状態…

これでは1カ所からではとても取り出せません。


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今回はまず、壊死した箇所を切除することから始めました。
そこからヒモを取り出せるだけ取り出し、丈夫な消化管どうしを縫い合わせます。
この子の場合は10㎝程を切除するだけで済みましたが、場合によってはもっともっと広範囲の小腸を切除しなくてはならない場合もあります。

さらにこの子の場合はそこからのみでは取り出しきれないため、胃切開も行って残りのヒモを取り出しました。
(図では①②が逆になってますが…)


なんにせよ、大変な手術に変わりはありません。
ちなみに今回は犬の症例でしたが、ヒモを飲み込む症例の多くはネコです。

というのも、ネコ達はヒモで遊ぶのが大好きだから。
さらにネコは舌がざらざらしていてヒモが引っかかってしまうため、パニックになりどんどん飲み込んでしまうのです。
かわいいけど…困りものですね 笑

飼っているにゃんこたちがヒモで遊んでいる時は、目を離さないように気を付けて下さいね


ではみなさまよいGWを~♪