こんばんは!
ここ数日でとっても暖かくなってきましたね
とうとう桜も開花しているのを見かけて、一気に春の気分です
さて、前回のつづき。
・歯石の処置になんで麻酔が必要なのか
・歯石・歯肉炎の予防法
についてです!
1.歯石の処置になんで麻酔が必要なのか
みなさんは歯石処置(スケーリング)、したことありますか?
私はなるべく1年に1回は歯医者さんで検診とスケーリングをしてもらうようにしています。
あの独特のキュイーーンという音やチクチクする感覚、苦手な方も多いのではないでしょうか…
基本的に、人間の歯医者さんでは麻酔かけて処置をすることってほとんどありませんよね?
でも動物病院の歯科処置には麻酔が必要…
これはなぜなのでしょうか?
私たちが麻酔をかける目的はただひとつ…
動物達が動かないようにすること
なのですが、さすがに乱暴な説明すぎますね 笑
少し詳しく挙げると
①動物達に怖い思い、痛い思いをさせないため
②私たちに危険が及ばないようにするため
③確実にスケーリングを行うため
という目的があります。
①動物達に怖い思い、痛い思いをさせないため
これは1番分かりやすい目的なのではないでしょうか。
私たちは歯医者さんに行けば
『椅子に座って大きく口を開けて下さーい』
と言われて、動かずに口を開けていられます。
しかし当たり前ですが、動物たちはそんなことしてはくれません。
処置台からは逃げ出そうとし、口を開けようとすればがっちりと口を固く閉じて開けようとしません。
冷静に考えてみれば当たり前ですよね?
もし私たちが言葉の通じない宇宙人たちに押さえつけられて、口を無理やり開けさせられて、なんだかよく分からないけどキュイーンと音のする機械を近づけられたら…私だったら逃げ出したくなります
処置には多少の痛みも伴います。
重度の歯肉炎を伴う子であればなおさらです。
そんな恐怖と痛みを我慢させながら処置をするなんて、あまりにもかわいそうです。
言葉の通じない動物たちには、麻酔・鎮静は最低限必要なことだと思います…。
②私たちに危険が及ばないようにするため
これは目立たないことですが重要なことです。
先日の記事
噛みつくワンコにご用心!
でも触れましたが、悲しいことに動物たちにとって私たちは嫌なことばっかりしてくる敵です。
動物の歯石処置で使用する超音波スケーラーは基本的に人間のものと機能や使い方は同じです。
普段でさえ警戒心を持っているのに、デリケートな口元に見慣れない機械を近づけられたら…
やはり攻撃的になる子もいます。
処置をするには口を開けて歯を見せてもらわないといけませんが、
もし無麻酔で処置を行うとなると口輪はもちろん、エリザベスカラーなんて使えません。
(肝心の口を隠しちゃいますからね)
動物たちの1番の武器である歯。
それを素手で麻酔や鎮静もなしに処置を行うことほど危険な行為はないと思います。
ちょっとでも暴れてしまったら直接ケガにつながるところですから…
③確実にスケーリングを行うため
個人的には、これが1番重要な目的だと思います。
下の写真を見て下さい。(実際にトイ・プードルちゃんから抜けた門歯(前歯)です)
分かりにくいですが、上が口の中に出ている側、下が歯肉側になります。
ちょっと落としていますが、黒いものが歯についた歯石です。
歯と歯肉の間にこんなに歯石がついているんです…
ゾッとしませんか
?
というのも、歯と歯肉の間(歯周ポケット)は、犬では最も歯垢が溜まりやすい場所。
少しずつ歯垢が溜まる
↓
それによって歯肉炎を起こしてさらに歯周ポケットが広がる
↓
さらに歯垢が溜まる…
とどんどん進行してしまうのです。
いくら表面がキレイに見える歯でも、歯周ポケットに歯石がついていれば歯周炎はひどくなるばかりです。
『トリマーさんのところで無麻酔で歯石とってくれたんですよ~』
と言って来られて、実際麻酔かけて見てみると歯周ポケットに歯石がぎっしり…
なんてこともありました
ひどい歯周炎の場合は、歯周ポケットの内側をあえてスケーラーで削って炎症を起こし、歯肉を引き締めさせることだってあるのです。
歯周ポケット内のスケーリングは違和感を伴いますから、無麻酔で処置を行うのはとてもじゃないけどできません。
見た目だけキレイになればよいのであれば、無麻酔でも処置は可能かもしれません。
ですがそれではその場しのぎ。
その後に起こる問題を考えると、麻酔をかけてしっかりと歯石を取り除くことが必要だと思います。
ここまで麻酔の必要性を書きましたが、
もちろん全身麻酔にはリスクが伴います。(麻酔がかけられない子もいます)
ですがそれを踏まえても、無麻酔で処置を行うということには疑問があります。
動物たち恐怖や痛みを我慢させながら、実際には歯石を完全に取り除くことはできない…。
完全に私個人の考えですが
それって処置する意味あるのかな…
とさえ思います。
歯周炎が全くない子で、表面の歯石のみを取り除くのみであれば、無麻酔で行うことはまれにありますが、基本的に麻酔は必要な事だと私は思います。
実際に処置をする際は事前に血液検査や身体検査を行い、麻酔を安全にかけられるかどうかの評価を行いますので安心してください。
大切にされて長生きな子が多い昨今。歯石や歯肉炎の問題は確実に多くなっています。
(どうしても長生きすれば歯石はついてしまいますからね
)
歯石や歯肉炎、気になることがあればお気軽にご相談くださいね
予防についても書きたかったけど、また次回…
ここ数日でとっても暖かくなってきましたね
とうとう桜も開花しているのを見かけて、一気に春の気分です
さて、前回のつづき。
・歯石の処置になんで麻酔が必要なのか
・歯石・歯肉炎の予防法
についてです!
1.歯石の処置になんで麻酔が必要なのか
みなさんは歯石処置(スケーリング)、したことありますか?
私はなるべく1年に1回は歯医者さんで検診とスケーリングをしてもらうようにしています。
あの独特のキュイーーンという音やチクチクする感覚、苦手な方も多いのではないでしょうか…
基本的に、人間の歯医者さんでは麻酔かけて処置をすることってほとんどありませんよね?
でも動物病院の歯科処置には麻酔が必要…
これはなぜなのでしょうか?
私たちが麻酔をかける目的はただひとつ…
動物達が動かないようにすること
なのですが、さすがに乱暴な説明すぎますね 笑
少し詳しく挙げると
①動物達に怖い思い、痛い思いをさせないため
②私たちに危険が及ばないようにするため
③確実にスケーリングを行うため
という目的があります。
①動物達に怖い思い、痛い思いをさせないため
これは1番分かりやすい目的なのではないでしょうか。
私たちは歯医者さんに行けば
『椅子に座って大きく口を開けて下さーい』
と言われて、動かずに口を開けていられます。
しかし当たり前ですが、動物たちはそんなことしてはくれません。
処置台からは逃げ出そうとし、口を開けようとすればがっちりと口を固く閉じて開けようとしません。
冷静に考えてみれば当たり前ですよね?
もし私たちが言葉の通じない宇宙人たちに押さえつけられて、口を無理やり開けさせられて、なんだかよく分からないけどキュイーンと音のする機械を近づけられたら…私だったら逃げ出したくなります
処置には多少の痛みも伴います。
重度の歯肉炎を伴う子であればなおさらです。
そんな恐怖と痛みを我慢させながら処置をするなんて、あまりにもかわいそうです。
言葉の通じない動物たちには、麻酔・鎮静は最低限必要なことだと思います…。
②私たちに危険が及ばないようにするため
これは目立たないことですが重要なことです。
先日の記事
噛みつくワンコにご用心!
でも触れましたが、悲しいことに動物たちにとって私たちは嫌なことばっかりしてくる敵です。
動物の歯石処置で使用する超音波スケーラーは基本的に人間のものと機能や使い方は同じです。
普段でさえ警戒心を持っているのに、デリケートな口元に見慣れない機械を近づけられたら…
やはり攻撃的になる子もいます。
処置をするには口を開けて歯を見せてもらわないといけませんが、
もし無麻酔で処置を行うとなると口輪はもちろん、エリザベスカラーなんて使えません。
(肝心の口を隠しちゃいますからね)
動物たちの1番の武器である歯。
それを素手で麻酔や鎮静もなしに処置を行うことほど危険な行為はないと思います。
ちょっとでも暴れてしまったら直接ケガにつながるところですから…
③確実にスケーリングを行うため
個人的には、これが1番重要な目的だと思います。
下の写真を見て下さい。(実際にトイ・プードルちゃんから抜けた門歯(前歯)です)
分かりにくいですが、上が口の中に出ている側、下が歯肉側になります。
ちょっと落としていますが、黒いものが歯についた歯石です。
歯と歯肉の間にこんなに歯石がついているんです…
ゾッとしませんか
というのも、歯と歯肉の間(歯周ポケット)は、犬では最も歯垢が溜まりやすい場所。
少しずつ歯垢が溜まる
↓
それによって歯肉炎を起こしてさらに歯周ポケットが広がる
↓
さらに歯垢が溜まる…
とどんどん進行してしまうのです。
いくら表面がキレイに見える歯でも、歯周ポケットに歯石がついていれば歯周炎はひどくなるばかりです。
『トリマーさんのところで無麻酔で歯石とってくれたんですよ~』
と言って来られて、実際麻酔かけて見てみると歯周ポケットに歯石がぎっしり…
なんてこともありました
ひどい歯周炎の場合は、歯周ポケットの内側をあえてスケーラーで削って炎症を起こし、歯肉を引き締めさせることだってあるのです。
歯周ポケット内のスケーリングは違和感を伴いますから、無麻酔で処置を行うのはとてもじゃないけどできません。
見た目だけキレイになればよいのであれば、無麻酔でも処置は可能かもしれません。
ですがそれではその場しのぎ。
その後に起こる問題を考えると、麻酔をかけてしっかりと歯石を取り除くことが必要だと思います。
ここまで麻酔の必要性を書きましたが、
もちろん全身麻酔にはリスクが伴います。(麻酔がかけられない子もいます)
ですがそれを踏まえても、無麻酔で処置を行うということには疑問があります。
動物たち恐怖や痛みを我慢させながら、実際には歯石を完全に取り除くことはできない…。
完全に私個人の考えですが
それって処置する意味あるのかな…
とさえ思います。
歯周炎が全くない子で、表面の歯石のみを取り除くのみであれば、無麻酔で行うことはまれにありますが、基本的に麻酔は必要な事だと私は思います。
実際に処置をする際は事前に血液検査や身体検査を行い、麻酔を安全にかけられるかどうかの評価を行いますので安心してください。
大切にされて長生きな子が多い昨今。歯石や歯肉炎の問題は確実に多くなっています。
(どうしても長生きすれば歯石はついてしまいますからね
歯石や歯肉炎、気になることがあればお気軽にご相談くださいね
予防についても書きたかったけど、また次回…

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