こんばんは!
明日はひなまつりですね🌼
私の実家でも先ほどひなまつりパーティーなるものをしてきました 笑
うちは3人姉妹なので一応ひな人形があるんですが、暗いお座敷に飾ってるのでちょっと怖いんですよね…
小さい時はいつもダッシュで通過していました
さて、今日は『脾臓の腫瘍』の話
脾臓の役割
そもそも脾臓って何をしているんでしょう?
肝臓や胃などの臓器の働きは有名ですが、脾臓はちょっと地味で分かりにくいですよね…
脾臓は犬やネコを立たせた時に、左わき腹にあたる部分にあります。
舌のような形をしていて、胃と脂肪の膜でくっついています。
脾臓の役割は大きく4つ
①血液をつくる
②血液を壊す
③血液を貯める
④免疫を助ける
犬やネコがまだお腹の中にいる時、脾臓は血液を作る主な臓器でした。
生まれて成長するにつれて、造血の役割は脾臓に代わって骨髄で行われるようになります。
(何らかの原因で骨髄が機能しなくなると、再び目を覚ますこともあります。)
成長した動物の脾臓は、古くなった血液を壊して処理したり、血液にとって有害な細菌を分解したりしています。
また、正常時の犬の脾臓には全身の血液の約30%が蓄えられており、運動時や出血時に血液が足りなくなってしまった時にはここから駆り出されます。
人でも、マラソン大会の時などに脇腹が痛くなってしまうことがありますが、酸素が足りなくて脾臓がギューっとなっているせいなんですね
さらに、脾臓は体内で最大のリンパ器官とも言われており、たくさんのリンパ球が作られ、蓄えられています。
うーん…
書いててもイマイチ機能は分かりにくいですね
まあ、ざっくりと『血液・免疫に関与している臓器』ですね。
脾臓の腫瘍って?
脾臓の病気で多いのが、この 脾臓にできる腫瘍 です。
脾臓の腫瘍は、いろんな種類がありますが、私たちの間では『3分の1ルール』というものがあります。
脾臓にできる腫瘍のうち、1/3は良性腫瘍。また1/3が悪性、さらに残りの1/3が極悪=血管肉腫
というものです。
私たちが最も恐れるのはやはり『血管肉腫』
この腫瘍はとっても活発で、血管のあるところならどこでも転移していってしまいます。
転移・成長のスピードもとっても速く、腫瘍の中でもとっても嫌なものの1つです…
もちろん血管肉腫でなくても、脾臓の悪性腫瘍はたくさんあります。
リンパ腫、形質細胞腫、肥満細胞腫…
脾臓の腫瘍のうち、半分以上は悪性であるため、脾臓の腫瘍にはやはり注意が必要です。
ただ、注意したいのは悪性腫瘍だけじゃないんです。
脾臓の腫瘍の嫌なところは、良性でもめちゃくちゃ大きくなることがあること。
中には赤ちゃんの頭くらいの大きさになりながら、良性(血腫=血マメのようなもの)という結果のこともありました。
良性でも悪性でも嫌なのが脾臓の腫瘍の怖いところなんです…
症状
注意が必要って言ったってどうすれば…
さて、脾臓に腫瘍ができると、どんな症状があるでしょう?
実はほとんどが『無症状』なんです。
脾臓単独で腫瘍を作っている場合、ほとんど身体に影響を及ぼしません。
(悪性腫瘍で、すでに転移やDICを起こしている場合は別です。)
多くの場合、検診の時や、他の臓器をエコーで見ている時に偶然見つかります。
脾臓が症状を示すとき…それは
破裂した時
がほとんどです。
私たちは、脾臓の腫瘍のことをよく 時限爆弾 に例えます。
なぜなら『いつ爆発するか分からないから』です…。
大きなものでも良性のことがある脾臓の腫瘍。
逆に言えば小さくても悪性のこともある、ということ。
脾臓はいわば血管の塊。
たとえ小さな腫瘍であったとしても、破裂しようものなら大出血を伴います。
お腹の中で大出血すれば、もちろん明らかにぐったりします。
場合によっては数分でみるみる瀕死状態になることも
運よくじわじわ出血で済んで、すぐ止血される場合もありますが、その時の症状はなかなか分かりにくいです。
なんだか数カ月前から元気がない、運動量が減ったと思っていたら、実は脾臓の腫瘍が小さく破れて出血してまた塞がって…を繰り返していた、という子も中にはいます。
悪性腫瘍が怖いのは当たり前なんです。
脾臓の腫瘍が怖いのは、
・良性でも爆発することがある
・昨日まで元気だったのに、急に破裂して急変してしまうことがある
というところです。
もちろん急変して対処が遅れれば…死んでしまいます。
治療
脾臓の腫瘍の治療方法の第一は 手術 です。
いつ破裂するかは誰も分かりませんから、見つかり次第早めに手術で摘出を勧めることがほとんどです。(血管肉腫などで、すでに転移して状態が悪い場合は除きますが)
理由は上で書いた通り。
また、脾臓の腫瘍は基本的に生検(組織の一部を採って病理検査をすること)ができません。
その腫瘍が何なのかを調べるには、脾臓ごと摘出して病理に送るという方法になります。
病理検査の結果、その腫瘍が良性か悪性か、悪性であればどの種類であるかによって、その後の治療方法は変わってきます。
その腫瘍の正体を知ることが重要になりますから、手術で摘出することが治療の第一歩になります。
…こんな怖い脾臓の腫瘍。
実は犬では結構多いんです。
日常生活で小さな腫瘍が見つかることは難しいので、エコー検査を含めた定期的な検診をおすすめします
明日はひなまつりですね🌼
私の実家でも先ほどひなまつりパーティーなるものをしてきました 笑
うちは3人姉妹なので一応ひな人形があるんですが、暗いお座敷に飾ってるのでちょっと怖いんですよね…
小さい時はいつもダッシュで通過していました
さて、今日は『脾臓の腫瘍』の話
脾臓の役割
そもそも脾臓って何をしているんでしょう?
肝臓や胃などの臓器の働きは有名ですが、脾臓はちょっと地味で分かりにくいですよね…
脾臓は犬やネコを立たせた時に、左わき腹にあたる部分にあります。
舌のような形をしていて、胃と脂肪の膜でくっついています。
脾臓の役割は大きく4つ
①血液をつくる
②血液を壊す
③血液を貯める
④免疫を助ける
犬やネコがまだお腹の中にいる時、脾臓は血液を作る主な臓器でした。
生まれて成長するにつれて、造血の役割は脾臓に代わって骨髄で行われるようになります。
(何らかの原因で骨髄が機能しなくなると、再び目を覚ますこともあります。)
成長した動物の脾臓は、古くなった血液を壊して処理したり、血液にとって有害な細菌を分解したりしています。
また、正常時の犬の脾臓には全身の血液の約30%が蓄えられており、運動時や出血時に血液が足りなくなってしまった時にはここから駆り出されます。
人でも、マラソン大会の時などに脇腹が痛くなってしまうことがありますが、酸素が足りなくて脾臓がギューっとなっているせいなんですね
さらに、脾臓は体内で最大のリンパ器官とも言われており、たくさんのリンパ球が作られ、蓄えられています。
うーん…
書いててもイマイチ機能は分かりにくいですね
まあ、ざっくりと『血液・免疫に関与している臓器』ですね。
脾臓の腫瘍って?
脾臓の病気で多いのが、この 脾臓にできる腫瘍 です。
脾臓の腫瘍は、いろんな種類がありますが、私たちの間では『3分の1ルール』というものがあります。
脾臓にできる腫瘍のうち、1/3は良性腫瘍。また1/3が悪性、さらに残りの1/3が極悪=血管肉腫
というものです。
私たちが最も恐れるのはやはり『血管肉腫』
この腫瘍はとっても活発で、血管のあるところならどこでも転移していってしまいます。
転移・成長のスピードもとっても速く、腫瘍の中でもとっても嫌なものの1つです…
もちろん血管肉腫でなくても、脾臓の悪性腫瘍はたくさんあります。
リンパ腫、形質細胞腫、肥満細胞腫…
脾臓の腫瘍のうち、半分以上は悪性であるため、脾臓の腫瘍にはやはり注意が必要です。
ただ、注意したいのは悪性腫瘍だけじゃないんです。
脾臓の腫瘍の嫌なところは、良性でもめちゃくちゃ大きくなることがあること。
中には赤ちゃんの頭くらいの大きさになりながら、良性(血腫=血マメのようなもの)という結果のこともありました。
良性でも悪性でも嫌なのが脾臓の腫瘍の怖いところなんです…
症状
注意が必要って言ったってどうすれば…
さて、脾臓に腫瘍ができると、どんな症状があるでしょう?
実はほとんどが『無症状』なんです。
脾臓単独で腫瘍を作っている場合、ほとんど身体に影響を及ぼしません。
(悪性腫瘍で、すでに転移やDICを起こしている場合は別です。)
多くの場合、検診の時や、他の臓器をエコーで見ている時に偶然見つかります。
脾臓が症状を示すとき…それは
破裂した時
がほとんどです。
私たちは、脾臓の腫瘍のことをよく 時限爆弾 に例えます。
なぜなら『いつ爆発するか分からないから』です…。
大きなものでも良性のことがある脾臓の腫瘍。
逆に言えば小さくても悪性のこともある、ということ。
脾臓はいわば血管の塊。
たとえ小さな腫瘍であったとしても、破裂しようものなら大出血を伴います。
お腹の中で大出血すれば、もちろん明らかにぐったりします。
場合によっては数分でみるみる瀕死状態になることも
運よくじわじわ出血で済んで、すぐ止血される場合もありますが、その時の症状はなかなか分かりにくいです。
なんだか数カ月前から元気がない、運動量が減ったと思っていたら、実は脾臓の腫瘍が小さく破れて出血してまた塞がって…を繰り返していた、という子も中にはいます。
悪性腫瘍が怖いのは当たり前なんです。
脾臓の腫瘍が怖いのは、
・良性でも爆発することがある
・昨日まで元気だったのに、急に破裂して急変してしまうことがある
というところです。
もちろん急変して対処が遅れれば…死んでしまいます。
治療
脾臓の腫瘍の治療方法の第一は 手術 です。
いつ破裂するかは誰も分かりませんから、見つかり次第早めに手術で摘出を勧めることがほとんどです。(血管肉腫などで、すでに転移して状態が悪い場合は除きますが)
理由は上で書いた通り。
また、脾臓の腫瘍は基本的に生検(組織の一部を採って病理検査をすること)ができません。
その腫瘍が何なのかを調べるには、脾臓ごと摘出して病理に送るという方法になります。
病理検査の結果、その腫瘍が良性か悪性か、悪性であればどの種類であるかによって、その後の治療方法は変わってきます。
その腫瘍の正体を知ることが重要になりますから、手術で摘出することが治療の第一歩になります。
…こんな怖い脾臓の腫瘍。
実は犬では結構多いんです。
日常生活で小さな腫瘍が見つかることは難しいので、エコー検査を含めた定期的な検診をおすすめします
コメント